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2003年4月7日。この日、鉄腕アトムが生まれました。 漫画家・手塚治虫が「アトム大使」を発表したのは1951年。翌52年には「鉄腕アトム」の連載を開始し、従来のロボット観とは大きく異なる新しいロボット像を創りあげました。手塚治虫は50年後の未来に、アトムのようなヒューマノイド・ロボットの誕生を考えていたわけです。 子供時代からの刷り込みもあって、日本人は人間型ロボットへの抵抗感が少ないといいます。海外では、製造ラインにロボットを導入する際、組合が反発した例もあります。雇用問題と同時に、ロボットそのものへの拒絶反応があったともいわれますが、日本では組合の反対もなかったようです。 ◆巨大産業となるロボット 今後の動きをみれば、成長が期待されるのは産業用ではなくパーソナル・ロボット。日本ロボット協会は、国内の市場規模は2010年に3兆円、25年には8兆円になる可能性があると予測しています。ソニーも、10年には市場規模が300億ドル以上となり、パソコンを追い越すとしています。 ソニーの牧本次生氏は「パソコンやデジタル家電ネットワークに次ぐデジタルの波として、ロボティクスの台頭」を予測。実際、現在のロボティクスが置かれている状況は、80年代初期のパソコンに似ているそうです。「ロボットの帝王」こと、カーネギーメロン大学のハンス・モラベック教授によれば、05年頃に最初の家事ロボットが登場し、10年には万能ロボットが出現するとか。 一方で、ロボット事業がニーズよりもシーズ先行型になっているのも事実。ASIMOのようなロボットが家庭に入り込む需要は今のところありません。 その新しいコンセプトのコアにあるのが、安全性ではないでしょうか。 ◆クルマ社会をだれが予測したか こうしたなか、神戸はロボット・テクノロジーを新たなまちづくりの核に据えようしています。市内には、国内で初めて産業用ロボットを商品化した川崎重工業を筆頭に三菱重工業や神戸製鋼所などが集積。今年開かれた神戸ロボットテクノロジー研究会では、世界初の「留守番ロボット」が公開されました。 今後、ロボットが普及していくための課題は、それがいかに人間の感情を理解していくかです。いいかえればユーザビリティの問題。多くの人はコンピュータとうまく交信できない場合、それは自分のせいだと思いがちです。でも、人間はなにも悪くないのです。本来、コンピュータは人間が求めるような動きをするよう設計されるべきだからです。 高度成長期以前に現在のクルマ社会をだれが予測していたのでしょう。ロボットが家にやってくる日もそう遠くないはずです。
アーリア行政書士法人発行 季刊情報誌「FOUR SEASONS」2004年春号Vol.26 取材・文/大西昭彦(経済ジャーナリスト)
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