| 学校に植えられている桜は、ほとんどがソメイヨシノだそうです。これはちょうど入学式の頃に、いっせいに花を咲かせてくれるからです。この季節、とくに若い人たちにとっては、新しい出発を迎える時季でもあります。進学、就職、はじめてのひとり暮らし。ところが最近、若い人たちの意識や行動が、大きく変化しているようなのです。ひと言でいうと、若者の"大都市離れ"とでもいうべき現象です。
雇用情勢がいくらか落ち着きを取り戻すなか、10代や20代の前半の失業率は依然として高いのが現状。こんななか若者の地元定着率が上昇しています。
国勢調査によると、県境を越えての人口移動は、大きく減少。かつては進学や就職で、多くの若者が都市に引っ越したのですが、最近は地元志向がかなり強まっているようです。原因はいくつか考えられます。フリーターの増加で収入が減り、実家にいる方が暮らしやすい。少子化の影響で、親もこどもを離したがらない。都会暮らしは魅力的だという価値観に、変化が起きていることもあるでしょう。
こうして県境を越えた人口移動は減り、逆に同一県内での移動が増えています。
若者が地元に定着すれば、地域の活性化に大きく貢献するだろうという期待がかかります。若くて優秀な人材の確保は、地域の企業にとって大きな課題。そのチャンスが増えたともいえるのです。でも、素直に安心ばかりもできません。ただでさえ若者の失業率が高いうえ、これまでは大都市にでていった若者が地元にとどまり、一層地域の失業率が上昇する危険性もあります。親も企業も地域も、さて、どんな花を咲かせてくれるのかと期待しているのですが。 |