マーケットコラム
●“超”低価格車の開発がブーム

 世界の自動車業界で、70万円を切る「超低価格車」開発がブームになっています。

 お隣の韓国・現代自動車は、500万ウォン(約65万円)級のクルマを開発中で、プロジェクト名は「RB」。車体は排気量1000cc小型車「起亜・モーニング」をベースとし、中国を中心にインド、東南アジアの市場を狙ったものです。

 インドのタタ・モータースは来春にも10万ルピー(約25万円)の超廉価車を市場投入する予定で、こちらは600ccクラスとされます。

 超低価格車の製造は、先進国にも波及しています。ルノー・日産CEOのカルロス・ゴーン氏は4月のインド工場開設式典で「自動車にとっての魔法の数字は3000ドル未満」と発言。つまり「30万円台のクルマ」が、すでに頭にあるということです。背景には、2004年に発売したルノー車ベースの小型車「ロガン」の成功があります。

 トヨタ自動車の渡辺捷昭社長も、世界市場向けの低価格車開発を明らかにしています。排気量1000ccクラスでパッソより低価格。09年には市場投入される見込みです。

 三菱自動車の益子修社長も、コルトをベースにした低価格車開発を表明。安定黒字化への布石とみているようです。

 欧米や日本の自動車メーカーは、それぞれ国内市場の成長鈍化に見舞われています。次なる狙いは、新たな成長市場である新興国。ただし、既存モデルでは競争力に限界があるのは明らかで、新たな需要のキーワードは「超低価格」というわけです。しかも、安全性や快適性も条件の一つ。

 こうしたクルマが今後、日本の国内市場にも少なからず影響を与えることが予測されます。

Four Seasons 2007年5月20日掲載

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